懐かしい顔が訪ねてきてくれました。
明るくて楽しくて人なつっこい、
馬鹿がつくほどの正直者で、
自分に甘くて自信のない、がんばり屋な娘でした。
生まれ育った町を出て、
いろんなことを置いてきて、
この信州の自然の中でもう一度歩み出してみたい。
そう強く思っていたのに。
やっぱり夜の賑やかな世界の誘惑には勝てず、こっそり部屋を抜け出すことが止められず・・・
仕事に穴をあけてしまうことが続き、
仲間達との間に溝ができ、
居づらいからまた出て行き、自ら溝を掘り下げていく・・・
約束を守ること。
自分の気持ちをコントロールし、お互い1歩づつ引きあって丸い和を保つ。
それがベルグの大事なルール。
ルールを守れない、指導を重ねても改善が見られないことから
約束の期間より早く荷物を持って出ていってもらうことにしました。
何度も話し合いました。
本気で説教もしました。
本気で説教できたのは、この娘にはちゃんと聞く耳と、ちゃんと話す口があったから。
「優さんの言ってることはわかります。でも私はこう思うんです!」って、
ただ上っ面で聞いてるフリなんかしない、
「あ~そっかぁ・・・うん、今ちゃんとわかりました。ありがとう優さん。ごめんなさい!」って、
くだらないプライドで耳を塞いだりせず、
思ってもいないきれいな言葉を並べたり、笑いたくないのに微笑んだりしない。
ちゃんと言葉にして話ができるし、
ちゃんと私の言葉を言葉として聞き取り、
じぶんの頭で考えて自分の言葉で表現することができる子。
だから、ほんっとに可愛かったです♪
も~!ばかっ!なんで自分に負けるん?
いつまで幼稚園児みたいにその時の感情だけで動くん?
いい加減ちゃんと大人になれ!!!
大人ってのは、自分をちゃんとコントロールできる者のことを言うんだよ・・・
そう真剣に語りました。
遠慮ぎみな立ち姿も顔を見るなり「優さ~ん♪」とあの人なつっこい満面の笑み
久しぶりに会った娘は言いました。
「今になってわかるんです。あの時優さんが言ってくれたことの意味が・・・」
そういえば、この間数年ぶりに来てくれたOGのゆっきもそんなこと言ってました(笑)
「あの頃あたし、“優さんなんか何にもわかってないくせに😆”って思ってました。
あの時の私、空っぽだったのに、自分では“そうじゃない!”って思ってた。
いや~💧思い出してきた!恥ずかし~い!あの頃の私には戻りたくな~い♪」って(笑)
あたし、確信してたんですよ。
どんなに時間がかかっても、いつか必ず伝わるもんなんだって。それが真実なら。
それが人と人なんだって。
修造並みに熱く思ってたんです😁
正しい道を外れることなく、100%真剣に真っ直ぐ届けた思いは、
どんなに時間がかかっても必ず伝わるって。
なぜ確信してるなどと言えるのかといえば
これまでうちで住込アルバイトにきてくれたたくさんの娘や息子たちがこうやって、
社会に出ていろんな経験をする中で「あ~、そういえば宗さんや優さんが言ってたのはこれか~」とふと繋がる瞬間と出会い、そうすると
「お久しぶりです」と訪ねてきてくれたり、突然メールや手紙をくれる子が、たくさんいるからです。
時間の差はあってもきっといつかは伝わるものなんだ♪って、素直にそう思ってました。
そう信じていました。
でも、わかってきたんです。
それは、聞く耳がある人にしか届かないのだと。。。
時代や人が変わったのではなく、
私はただ、いい人に恵まれていたんだね♪
人と出逢えば出逢うほど、
学びがありますね。