休館のお知らせ

【お知らせ】

最上階「風フロア」客室改装工事に伴い、今月いっぱい休館とさせていただいております。

昔の面影を残したベルグ最後の客室4階風フロア。

トイレのみならず洗面までも共有で6畳の狭い和室が3つ、洋室が3つ、計6室あるフロアでしたが、お隣同志の和室と洋室2室をつないで倍の広さとし

全室バストイレ付きタイプ和洋室が3室となって新たに誕生いたします。

和室が一段高い構造になっているのを生かし、堺に階段がついたメゾネット風のお部屋となります♪

新生ベルグ誕生に向け、地下大浴場改装と露天風呂新設を皮切りに一歩づつ歩み進めて14年。いよいよ改装工事も大詰めを迎えるに至りました。

1階、2階、3階と終えこの度4階と玄関周り、次回最後に元に戻って地下1階大浴場フロアをもって一通りの大がかりな改装工事が終わりを迎えます。

ベルグが建ってもうじき40年。

先代から引き継いだこの建物を大事に守り、古さを生かしながら更に育てていくのが二代目の役目、50歳になるまでになんとかコツコツとと思って今日まで参りました。

ますますお客様にお喜びいただけるベルグとなりますよう、ハードのみならずソフトも成長し続けて参るよう決意を新たにいたしております。

どうぞ楽しみにお待ち下さい!

 

宿泊開始は6月からと予定しております。

夏の予約はすでにインターネットで開始しております。

元々30室あったお部屋がこれで全18室となりますので、繁忙期はあっという間に満館となってしまいます。ご予約はどうぞお早めにお願い申し上げます。

 

冬の間ずっと忙しかった分スタッフ一同ここでゆったり時間を過ごし、英気を養っていただきます♪

大好きな山へ向かったり、夫婦で旅行に出かけたり、恋人や家族との時間を楽しんだり、

普段できないこと、したくてもできなかったことに存分に時間を費やせることに感謝しそれを楽しんだら

必ずや心と体の栄養になりいい顔の私がまた集まれるはず。

またひとつ新しくなるベルグを私達自身も楽しみに待ちたいと思います☺

春、別れのとき。

12月からベルグの仲間となりがんばってきてくれた宮ちゃんが、期間満了に伴い、今日ベルグを旅立っていきます。

春は別れのとき・・・

 

毎年のことですが。。。

見える景色もすべて変わり、白銀の世界の日々がまるで夢だったかのように、静かな栂池へ、そして静かなベルグへと移り変わっていきます。

 

物腰柔らかで、心も柔らかで。

いつも優しい笑顔を絶やさない宮ちゃん。素敵な青年でした。

一時はこのままベルグにいてくれるのかな?という彼の気持ちを感じていましたが、やはりこれだけ素敵な彼です。任期満了目前になって、以前から入っていた山小屋さんから大役を任されるお話がきて、彼は本気で真剣に考え、真摯に自分で答えを出してくれました。

それだけでも…私にとっては「働く」という大事な場所として一時でも大好きな小屋とベルグでの新しい道どちらをとるかと真剣に考えてくれたこと自体が、なんと有り難いことかと思っています。

何より私が感銘を受けたのは、彼の文章♪

彼の人柄そのものが溢れるその文面には引き込まれる世界があり、いつのまにか私自身も宮ちゃんのブログを楽しみに待つようになっていました。

「女将さん・・・」答えを決めたとき彼は語ってくれました。

どうか誤解しないで頂きたいのは、ベルグは大変魅力的でとても創造性豊かな職場だということ。もちろん僕は小屋にも同じ思いはあるけれど、ベルグはちょっと他とは比べられないような素晴らしさを持っている職場だと、働いていてひしひしと感じました。世の中にきっちりとした企業は数あれど、これだけ温かい言葉をかけ合えるところはなかなかないだろうと思いました。

そう語ってくれました。

14年前から始まったベルグ大革命は、まだまだゴールではありません。小さな変化、大きな改革、いくつもいくつも、ひとつづつ重ねてきました。大きく変わるときはいつも激震が走ります。これまでも何度も何度もその激震を乗り越えてきました。

今年は特に大きくまた一段登る時。

これは、これまで積み重ねてきたものがしっかり熟したおかげ。間違っていなかったのだと確信できるからこそ、よし更に!と登る勇気を持てたのであり、

私達のような未熟者の二代目オーナー夫婦と共にこれまでいろんな季節を共に歩んでくれた大勢のスタッフ全員の力で、ようやくここに漕ぎ着けています。

特にここ数年主力になって助けてくれたのは、私より少し若い世代のパート女性陣です。

本来社員が背負うような役割まで背負わせてきたにも関わらず、それを「負担」ではなく「喜び」としてくれている気持ちを度々聞かせてくれました。

「社長が“ねぇねぇ、これどう思う?”とか聞いてくださるのがうれしい」「私達みたいなパートの意見でも“それいいじゃん、やってみるか”と聞き入れてくれるのは、やっぱり励みですよ」そう微笑んでくれる若いママ達の思いに応えるのは、彼女らが働き続けられる環境を作ることだけだと思ってきました。だからこそ、誰かが抜ける穴はどこでもすべて、私一人で拾って拾って必ずこなしてきました。

それが「家業」です。

奥さんが走り回り、大変そうな奥さんを助けてあげたいと手伝ってくださる方々に力を借り、お礼を払って成り立つ宿。

それが「民宿」です。

そこから卒業し、主力となってチームを引っ張ってくれるのは一人で体をはる奥さんではなく、責任と役割を担う社員達であり、ベテランパートさんは彼らを押し上げ、これまでどおり、みんながより高みを目指していきいき働ける職場にしたい。1日も早くそこへ行き着きたい。そう思ってきました。

ようやくここまで来れた…

とはいえ、まだまだ途中の一段です。。。

この一段を登るのは並大抵ではありません。今までの道とはまた変わる。その先に何があるのか、何が待っているのか。不安や恐怖や、いろんな感情が波立ちます。

そんなとき、宮ちゃんは私に静かに言ってくれました。

「女将さん、いろんな意見や考えがあるというのはむしろ健全なことです。何か食い違いや誤解があれば、冷静に話し合うことで、むしろお互いに前進できるのでは?・・・ま、言うのは簡単ですがね(笑)」

女将さんがんばって♪と背中を擦ってもらったような、肩に上着をかけてもらったような、そんな思いになりました。

昨夜は宮ちゃん栂池最後の夜でしたので共に夕食を。がっつりお肉を頬張りながら、彼とたくさんのお話をいたしました。

最後はしっかり握手をし、お別れです。

握手って、誰とでもできるものではありませんよね。

お互いに気持ちがなければ、手を差し出し合うことはできないのです。

「しっかり山のお仕事がんばって!また新しいベルグを見に来てね」

「お世話になりました!ありがとうございました」

お互いがありがとうを表す手段として自然と差し出し合い交わされる握手は気持ちのいいものです。

宮ちゃん、たくさん力を出してくれてありがとう。

たくさんの学びをありがとう。

たくさんの思いやりをありがとう。

 

別れは、出会いの始まりでもあります。

また新しい出会いを楽しみに♪そんな前向きな気持ちでいられるのは、出会って別れる度にお互いが成長し、そこにちゃんと意味があることを知っているからかもしれません。

 

また新しい出会いを楽しみに♪・・・うん!

ありがとう宮ちゃん(*^ー^)ノ♪

ざ・サプライズ♪

「ただいまー」と真っ暗な我が家に帰ってきたらふわ~っと甘いいい香が…

ん??なんだろ~、と思いながらリビングの電気をパチっとつけると、

じゃーん!!

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テーブルの上に、毎晩ベルグで当直のためお留守のパパさんからお花が✴

そっか、今日は母の日だ🎵

 

毎年毎年、

ありがとうございまする、旦那様♪

一期一会

今日は1日、素晴らしいお天気に恵まれました♪

リュックを背負って帽子をかぶりトレッキングシューズを履いた方々が朝から大勢あちらこちらを歩いておられました。

塩の道祭りのゴールは栂池です。大駐車場では太鼓が鳴り響き出店も出て、今日ばかりは賑やかな栂池が戻ってきました♪

午後2時過ぎ頃でしたかね・・・

ふと駐車場に目をやると、山を眺めながら地べたに腰を下ろして黙々と絵を描いていらっしゃる年配の男性がいらっしゃいました。

目の前には例年より早く花開いた水仙が1列に並び、

その向こうには草原となった広い広いゲレンデ、

その上には残雪光る山々がどーんと、雲に隠れることなく聳え立っています。

お傍にいってみました。

「お寒くないですか?」

そうお声をかけさせていただくと、こちらを振り返り、優しい笑顔を見せてくださいました。

なんでも塩の道を歩き、思いの外早く着いてしまったので、だったらまだ時間があるから絵を描こうとポイントを探して通りを登っていらしたのだそうです。なんと御歳80になられるといいます。

「私は白馬の山々を眺めるのが好きでね。眺望の里からみた山と、青鬼地区からみた山と、大出の吊り橋からみた山とではみんな全然違うんですよね。この栂池からもまた素晴らしいよねぇ」とお話しくださいました。

スケッチブックには同じアングルで4枚も!

なんとも優しいタッチで描かれたその景色は、普段見慣れたこの風景よりも美しく見えました。

「年寄りのヘタクソな趣味ですよ」と笑ってまた筆を動かすそのお姿は、その美しい絵の何倍も美しかったです♪

束の間の、心洗われる時間でした。。。

明日は塩の道祭りです♪

いよいよ山菜も顔を出し始め、春の訪れをひしひしと感じます♪

明日からは塩の道祭りが始まりますよー☆

3日小谷村、4日白馬村、5日大町市と3日間に渡って催されます。

塩の道とは、信州松本から越後の糸魚川までを結ぶ動脈として、塩や麻など海陸の物資が牛馬とボッカによって運ばれた大切な大切な道のことのです。

中でも千国街道は安曇野の豊かな田園地帯を貫き、仁科三湖を巡り、北アルプスを仰ぎ、渓谷に沿うなど、稀にみる美しい光景を辿る街道ですが、豪雪地帯である上に険路が多く、昔は難渋極めたに違いないことが想像できますね。

小谷村は「千国越えコース」という歩行距離およそ9kmの道のりを歩きます。

石仏や史跡も多く、往時の面影を色濃く残すコースと言われています。昔のままの石畳、自然の道を歩み進みます。

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道中では地元のおもてなしをあちらこちらで楽しむことができます。婦人会ではみんな我が家の味をたくさん持ち寄って、昔の道を辿る旅人達をかあさん達が愛しく見守ってくれますよ♪

昔ながらの菅笠を被り、飛脚や町娘の衣装に身を包んでる方もたくさんいて、とても楽しい塩の道祭り♪

地元の子供たちは「塩の道遠足」という卒業までかけて塩の道を巡る遠足があるのですが、それと祭りは別物のようでして。。。

我が家の姉弟も明日はお友達と一緒に歩く予定です♪

ベルグにも明日塩の道祭り参加のためにご宿泊されているお客様や、参加後にお泊まりになる方もいらっしゃいます。

遠い昔に思いを馳せ、アスファルトではない自然道を踏みしめて歩くのも、素敵な非日常ですね♪

いいお天気になりますよーにp(^-^)q